30

 13日に誕生日で30歳という年をうかえました。そんな感じがしませんが、そのうち自覚をしていくのだろうと思います。そして14日のフリースペースでボランティアスタッフの方から子供の家でケーキをつくってくれてそれをいただきました。最初は誕生日とつながらなかったのですが、食べ終わってお皿を洗っているときにわかりました。おいしかったです。ごちそうさまでした。その他さまざまな方からお祝いのメッセージなどを受け取りました。スペシャルサンクスです。


 今日のフリースペースですが、利用は4名 & ひとり新しいボランティアスタッフ。男性は僕と合わせて2人で女性が4名という感じ。結構話をしたり、DVDをみたり、漫画読んだりしてすごしました。利用されている方のなかで、土曜日のイベントに参加されて、そのところであがったはなしについていろいろと話をしました。
 「ひきこもりの本人たちが力を合わせればひきこもりを脱出するのはたやすい。」ということについて。講演のなかでも、たやすいけれどその難しさも述べていた。というのは、ひきこもりというものに対して否定的な考えをもった本人もいるから。たとえば、「お前らとは違う」みたいな感じの態度。そのことに関して、それは自分自身に対して否定的な態度であるからではないか?という話がでる。その後もいろいろな角度であったり、自分の感じるところから話がすすむ。なんだかカウンセリングのような一面もちらつきつつ、自助グループみたいな雰囲気にもなりつつ。結構話が深くなった印象があった。場所も奥の部屋だったしな。ちなみに、男性だけのボーイズトークだ。


 土曜日の話を書こうと思ったら、少し日誌から遠ざかってしまったのはたぶん間違いではない。土曜日は津島で「心のフェスティバル」というのがひらかれた。僕はスタッフのひとりとしてお手伝いにいってました。午前中は駅から会場までの案内をやっていました。戻ってきて参加。午前から午後にかけて、デイや作業所、その他の団体でつくった作品や食べものを売っていた。なんとなく文化祭のような感じだった。いやぁ、いろいろみてまわりましたよ。お店の人と話をしたりして。断酒会がやっているアルコールの耐性検査みたいなのを受けた。僕は飲める人間らしいけれど、飲みすぎに注意とのこと。説得力ありすぎだろ。実は2階で幻聴を体験できるまっしーんがあったみたいで、やれなかったことを後悔した。体験しておきたかった。
 午後から授賞式なるものがあった。ちなみに、大村県知事がきていたよ。初めて生でみました。13時から斉藤環先生による講演会。不登校に関して、「どうすれば再登校するか」という話は不毛だといっていた。そうではなくて、「どうすればこの子が元気になるか」というのが重要だといっていましたな。休養期間として、ときに治療が必要な症状があればそうして、子ども自身が進むべき方向を選択できるまでできるかぎり干渉を控えるって態度。
 うつ病に関して面白い見解があった。というより研究か?あまりの内容に今でもじゃっかん信じがたいけれどうつ病は半年すれば治るらしい。それ以上かかるのはダラダラ受診しても意味がないらしい。まぁ、うつ病というものが最近多様化していたことに関しても触れていたので、どのうつ病なのかははっきりしないが・・・。んで、逆にひきこもりは今みたいに放置して治るものではないと言っていた。ちなみに、ひきこもりはなぜ「治る」のか?というタイトルの講演だけれど、先生が話のなかで言っていましたが「病気ではなく状態をあらわすことばなので治るというのはなんか変ですが」みたいなこといっていたので、僕としては受け入れやすかったかな。ポイントは家族以外の理解者を関わる必要があるといっていました。そこでメンタルフレンドのような・・・といってくれればナイスだったんだけれど。
 ひきこもりに関して「安心してひきこもれる環境づくり」というのを太字にして書いてあった。それについてマズロー欲求段階説を挙げていた。ちなみに、みつ屋立ち上げの当初、このマズローの説とロジャーズのカウンセリングの考え方をからませてメンタルフレンドについて書こうと思ったけれど、文章が長くなる(結局ながくなったのだが(笑))しそれを目的で、じゃあひきこもりから脱せるのねぇ〜ってならないように、HPに書かないことにしたという話があるとか。時間と余力があれば書いてみようかなぁ。但し書きも今ならかけそうな気がするし。んで、講演のなかで治療で家族にあったやり方をみつけるみたいなことを言っていたね。
 精神科の先生がこういう見解をもっているというのがポイントかなぁと僕は思った。うん、心強いね。ちなみに、斉藤先生の印象は結構スパスパときるのよね。「これはこうです、これは違います。」みたいにはっきり言い切る。また、自分の過去の失敗についても素直に認めていた。そして、さまざまな理論をもってきてなんか学者さんな感じ。小難しいというか。臨床的な感じで聞きに行くとじゃっかん面食らう。しかし、そういうところとからませて話が転換していくなかで、説得力はたしかにます。親御さんはどう思いながらきいたのだろう。そうそう、そういえば、仕事についての話で印象に残ったのがあった。昔の考えは「食うために働く」ってのだったようだ。今はそうではなくて、承認であったり出会い、評価というかそういうところが働くということにあるようで。マズローだと、昔は第一欲求だけれど、今は第四欲求だからたとえば、兵糧攻めみたいに何も食べさせない(あたえない)からといって働くことはしないといっていた。昔なら、それで働き出しただろう。なかなか面白い。


 まだまだいろいろ面白い話はありましたな。ちょっと斉藤先生の本は読んでみたいとおもった。ちなみに、理解者養成講座の竹中先生の配ってくれたプリントというのは、実は先生が書いた本の資料のほとんどではなかったのかと思った。この前本屋さんでみつけて少し読んだらそんな感じだった。すげぇ講座だったんだと思ったりした。


 明日は1日中の活動だわさ。がんばるっす。