シンポジウムで感じたこと

昨日、豊田市に行ってきた。
意外と時間がかかった気がした。





発達障害のある生徒の青年期問題への支援Ⅱ」

豊田市市民文化会館

主催:愛知県立衣台高等学校

後援:豊田市教育委員会 三好町教育委員会

基調講演

立命館大学教授 望月 昭先生



シンポジウム

桜花学園大学准教授 奥田 健次先生

愛知県立春日台養護学校教頭 椎葉 林蔵先生



このシンポジウムでまさか就労場面が挙げられるとは思っていなかった。
発達障害のある人が、就労の場面でつまづくことは考えられる。
これは発達障害ということだけではなくて、障害者の就労場面で問題となるところだ。
障害者の就労の問題のなかの、発達障害のある人の問題といえるだろう。
しかし、それは高校受験というところでも問題となる。
たとえば、LD(学習障害)の生徒がある高校を受験することになったとする。
しかし、文字を読むのが苦手で、問題文を読んで問題を解くと到底試験時間内に問題を全部解くことはできない。
文字を見て問題文を理解することは難しくても、読んでもらえれば問題を解くことができ、試験時間内に終えることができる。
こうした場合、どれだけの高校がその生徒に対して、
誰かが問題を読み上げて試験を受けることを認めるだろうか。
そもそも、発達障害のある生徒を、果たしてどの高校も受け入れてくれるだろうか・・・。



そういえば、なぜ僕が最初の書き出しで「まさか就労の場面が・・・」と述べたかと言うと



小学校での生活(クラスメイトとの関わり)

中学校での生活(思春期におけるクラスメイトとの関わり)

高校受験(受け入れてくれる学校探しなどの問題)

高校での生活(クラスメイトとの関わり、先生の発達障害に対する認識と学校の支援体制)

大学等の受験 or 就職

学生 or 仕事



こういう流れがあると思う。
今回高校生を意識した問題、就労というのは学校生活を済ませた後の場面であって、
それ以前につまづくことはたくさんあるのではないかと思ったからだ。
もちろん、就労に関する問題も考える必要があるが、特別支援教育は始まって間もない。
特に高校では、障害者に対する支援が遅れがち。
話しにもあったが、IEPを作成していない高校もあるらしい。
高校で3年間生活することができるのか・・・先生の発達障害に対する認識はどうなのか。
高校で生活できるのか?という疑問を残したまま、仕事の段階の話しがでてきたことに驚きを感じた。
とはいえ、今は10月。
就職を考えているのならば、この話題というのうはいいタイミングだった気もする(いや、遅いのか?)。




話しを聴いていて感じたことがある。
学校はさまざまな制限がある。
時間も限られ、こなさなければならないこともある。
そのなかで、問題が生じたときに、どう余裕をつくり柔軟に関わるか・・・。
もし、やるべきことが決まっておらず、時間に制限もなければ、柔軟に対応することの難易度は下がるだろう。
しかし、そうはいかない。
条件があるなかで、どうやって対応するか・・・難しそうだ。
難しいけれど、避けては通れないだろう。




ちなみに、討論は発言する人がおらず、先生が話しをした。
その後、パラパラと手を挙げ結局ひとりの人で討論は終わった。
討論というより、質問か。
もっと聞いている人が何を感じ、何を問題としているかを聞きたかった。